【起立性調節障害】に必要な栄養②!

こんにちは!管理栄養士の日比です♪

今回は、【起立調節障害】食事アプローチの2つ目です!

 

前回、糖質メインで食べないということをお伝えしましたが、
じゃあ何を食べたらいいのか?

そもそも
私たちのからだは、何からできているかというと…

食べたものからできています!!

その中でも
からだのほとんどは 「たんぱく質」からできているんです!
(たんぱく質= 肉・魚・卵・豆腐、豆類)

なので、2つめのアプローチは
②たんぱく質をしっかりとる

皮膚、内臓、筋肉、血液、骨、歯、脳、消化酵素、免疫、ホルモン、神経伝達物質、
爪や髪の毛にいたるまで、たんぱく質からできています。

 材料をしっかり入れていかないと、からだは作れません(;_;)

 

たんぱく質が不足すると
こんなことが起こります⇩

例えば、

  • 肌が乾燥してかゆくなる、肌荒れする
  • 貧血になる
  • 消化酵素が少なくて、消化不良
  • 免疫力が落ちて、感染症にかかりやすくなる
  • ホルモンのバランスが乱れる
  • 神経伝達物質がうまく作られず、いらいら、憂鬱、不安など精神的に不安定
  • 爪がもろくて割れやすい
  • 髪の毛が抜けやすい、バサバサする

逆に言うと、
たんぱく質が十分に補給できていたら、これらが起こらないということ( ゚Д゚)

起立性調節障害の起こりやすい10代は、成長期の中でも第二次成長期なので、からだが大きくなるばかりではなく、からだの中でもめまぐるしく変化が起こっています!

材料である栄養をたくさん必要としています!

糖質は、からだのエネルギー源として必要ですが、糖質ばかり食べていても、たんぱく質が不足してしまいます。
(血糖値も上がりすぎてしまいます(;O;))

必要な材料が不足してしまったら…と考えてみると、いろいろな不調につながってしまうのもうなずけますよね?


たんぱく質は
1日にどのくらい必要なの?

体重あたりのたんぱく質必要量は
成長期では、体重×1.5g2.0g 
成人で 体重×1.0g~1.5g なので大人より必要量が多いことがわかりますね。

例えば、

■成長期で体重40㎏なら
40×1.5~2.0=60~80g

■大人で体重50㎏の人は
50×1.0~1.5=50~75g

になるので、
からだが小さかったとしても、必要な量が大人より多いことがわかります。

ということは…


大人と同じ量で食べていては足りないということです。

大人量に+プラスして食べていく必要があります。

※過体重・やせぎみの場合は、標準体重で計算してください

標準体重=身長(m)×身長(m)×22
例)150㎝の場合 1.5×1.5×22=49.5kg


たんぱく質の多い食品は?

お肉を100g食べたからといって、たんぱく質が100gとれるわけではありません。

 

このように、100g中に含まれる量は1/5以下。
そして、加熱すると吸収率が下がるということがあります。

そこまで計算すると、ものすごい量のお肉や魚、卵を食べなくてはいけないので現実的ではないですが、

体重×1.5g の量はキープして毎日しっかりとれると◎!
肉・魚 ⇒ 100g中に約15g
卵・納豆・小さい豆腐 ⇒ 1個で約7g 

というように、覚えて目安にするといいですよ!


乳製品はひかえる

たんぱく質食品ではありますが、乳製品はなるべく控えることをおすすめします♪
なぜかというと、乳製品に含まれるカゼインという成分が、腸の粘膜に影響してしまうから!
腸内環境として、腸の粘膜をよい状態に保つことがすごく大事です。

(腸の粘膜がよくないと、異物を通してしまったり、血糖値が上がりやすくなったり、いろいろな障害が起こりやすい⇒不調の原因にもなります)

また、乳製品にはカルシウムが多いことはご存じと思いますが、
カルシウムは多いけれどマグネシウムが少ないため、カルシウムとマグネシウムのバランスが悪くなってしまいます。

カルシウムをとるならば、同じくらいのマグネシウムが必要です。
マグネシウムはとりづらく、ほとんどの人で不足しやすいミネラルです。
カルシウムだけを多くとる=ますますマグネシウムが不足 ということが起こります。

(ミネラルについてはまた次回のブログでお伝えしますね!)

普段の食事は、肉・魚・卵・豆、豆製品からたんぱく質をとるようにしていきましょう!
乳製品は嗜好品というように考えてもらうとよいですね。

たんぱく質をとるための食事ポイント4つ


1.糖質メインにしない、めん類やパンなど食べる時には、おかずを+プラス 

糖質はエネルギー源
たんぱく質はからだの材料
たんぱく質をたくさん必要としている時期です。食事はたんぱく質を必ずとります。

パンやめん、ごはんの量を多くするのではなく、おかずをしっかり食べてから糖質をとること!


2.毎食、お肉や魚・卵などを1品か2品はとるように
する

お肉だけ、魚だけ、ではなく、
肉+魚、肉+卵、
など組み合わせて食べまましょう。

メインの料理のほか、副菜や汁物にもたんぱく質を入れるようにすると◎

献立は、こんなイメージで↓


3.おやつにも、たんぱく質をとると◎

おやつというのは、補食です。
3回の食事では十分なたんぱく質をとりきれないので、ぜひ食事の間にもたんぱく質をとることをおすすめします★★

ゆで卵や温泉卵、枝豆、焼きとり、唐揚げ、ちくわ、豆腐、味噌汁 など 
なんでも良いので、お子さんの好みに合うものを。

 

4.よく噛んで食べる

たんぱく質をたくさん食べようとしても、消化が追いつかないということがあります((+_+))

消化の負担を減らすために、よく噛むこと、ゆったりとした気持ちで食べることが大事です。

消化がうまくいかない

未消化のまま腸に流れていく

吸収できない
腸内環境が悪くなる

ということになってしまいます。

せっかく食べたのに、吸収できなければ使えないということです。
(もったいない!ですよね。)

あとは、食事中に飲み物をたくさん飲むと、消化液が薄まってしまいます。
水分で流し込むような食べ方をしたり、食前・食後に多く飲むようなら、水分を控えるようにしましょう。
(水分は1日を通してこまめにとりますが、食事前後は注意!)


まとめ

ポイントを4つお伝えしましたが、急にはたくさん食べられないので、少しづつ量を増やしていくと◎


注意点としては、
「毎日欠かさず同じものを食べる」ということはしないようにする。

アレルギーのリスクが上がってしまうので、お休みの日をつくるようにしてくださいね。
休卵日、休納豆日、休鶏肉日、など。
卵は1日1個ではなくもっと食べても大丈夫です。お休み日は作るようにします。


②お腹の様子や便の状態をみて、食べる量を調整、よく噛むことを意識する

お腹が張ったり、ガス(おなら)が良く出る、下痢、便秘などがあるときは消化がうまくいっていないかもしれません。

お腹の様子や便の状態をお子さんに聞いてみてください!


たんぱく質は食べ貯めができません。

毎日こつこつと食べていくことで、食べる量が少しずつUPしていきます。

食べる量を増やすのには少し時間はかかるかもしれませんが、「たんぱく質が、からだにとって大事なんだよ」ということをぜひ、お子さんと話してみてくださいね!

忠節鍼灸整骨院
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